ディア・エヴァン・ハンセン
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エヴァン・ハンセンは引っ込み思案の性格で友だちもいない。かかりつけのカウンセラーの指示で自分宛の手紙を書いている。そんなある日、その手紙を変わり者の同級生のコナーに奪われてしまう。数日後、校長に呼び出されたエヴァンはなんとコナーが自殺したことを知らされる。コナーが持っていたエヴァンの手紙からコナーの両親は2人が親友同士だと勘違いしたのだ。その手紙は自分で書いたものだと言い出せず、息子を亡くした悲しみに同情したエヴァンは話を合わせることにする。しかも、その話はSNSで最高の美談として拡散されていく・・
トニー賞6部門受賞のブロードウェイミュージカルの映画化です。今の時代だから、他人をそして自分自身を偽って得た名声は拡散も早いが、偽りがバレた時のリバウンドのスピードはさらにすごい。嘘を隠すために、また新たな嘘をついて事態はどんどん収拾がつかなくなっていく。良かれと思ってついた嘘のしっぺ返しのシーンは、リアルすぎて観ていて辛かったです。人によっては、彼の行いは許し難い行為に映るかもしれません。そして迎えるラストも賛否両論あるでしょう。この作品の見所は何と言っても楽曲の素晴らしさ!私はほぼ陶酔状態でした。キャストの歌のうまさ、そしてハイトーンボイスに本当に痺れました。主演は『ピッチパーフェクト』の印象が強いベン・プラット、彼が憧れる少女にはケイトリン・デバー。それぞれの母親役にはジュリアン・ムーアとエイミー・アダムスと言う豪華な布陣。もちろん彼女たちの歌声も聴けます。監督はスティーブン・チョボスキー。