裏窓
© 1954 Patron.Inc.Renewed 1982 Samuel Taylor and Patricia Hitchcock O’Connell as Co-trustees. All Rights Reserved.
カメラマンのジェフは足を骨折し、グリニッチ・ヴィレッジのアパートで療養中。身動きの取れない彼にとって退屈しのぎの楽しみは、窓から見える中庭と向かいのアパートの住人たちを眺める事。ある日、ジェフはセールスマンの夫と激しい口論をしていた病床の妻の姿が見えなくなった事に気づいた。その夜に聞いた悲鳴、深夜に部屋を出入りしていたセールスマン。その内に、ジェフはその男が妻を殺したのではないかと疑い始める。最初は信用していなかった恋人のリザと看護人ステラもジェフに協力して証拠収集に動き始める。そしてついに決定的な証拠が・・・・・
そんな覗きばかりしていると、そのうち見なくて良いものまで見てしまうのよ。あ~、トラブルの匂いがするわ・・・・数あるヒッチコックの作品の中でも、イチバン好きな映画がこの「裏窓」です。サスペンスはもちろん、笑いもいっぱい。とにかく飽きさせません。そしてカーテンも閉めずに、開けっぴろげな隣近所がみんな個性的。事件には直接関係ないのですが、脇役の彼らがサスペンス映画の一服の清涼剤になっています。特に初老の女性(ジェフとリザは彼女を、ミス・ロンリーハートと呼んでいます)の話はすごく印象的でした。しかしながら、この映画のイチバンの見どころはグレース・ケリーの美しさでしょう! 美人なのは言わずもがな、スカートでハシゴを登ったり、柵を跨いだりしてちょっとお転婆なところもみせてくれます。いや~、私なんかグレース・ケリーを見てるだけで幸せな気分・・(笑) 自分の名前を言いながら、一つ一つ照明を点けるシーンは映画史に残る名場面だと思っています。そして最後にこの映画のセットはすごいです。実際に4方が住宅に囲まれたセットをスタジオの中に作ってしまったのです。元々、野外ロケが嫌いなヒッチコックらしい?