フラガール
© 2006 BLACK DIAMONDS
昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町にフラダンサー募集の張り紙が貼られた。石炭に取って代わり石油が主流となって以来、石炭の需要は激減。炭鉱でも大規模なリストラが行われた。そんな時、炭鉱会社が目をつけたのは地下に眠る温泉。この熱を利用して一大レジャー施設の建設に踏み出したのだ。名付けて「常磐ハワイアンセンター」！フランダンサーに応募してきたのは高校生の紀美子と早苗、会社の庶務で子持ちの初子、そして父親に連れられてやってきた小百合の4人。彼女たちにダンスを教えるために東京からやってきたのは、元ＳＫＧの平山まどか。彼女は田舎町をバカにしていて、借金返済の金だけが目当てだった。しかし、紀美子たちの真剣な態度と、彼女たちが抱く夢に打たれて本格的なレッスンを開始。そして経営が芳しくない炭鉱の女たちが続々と仲間に加わるが・・・。
常磐ハワイアンセンターは私も子供の頃にテレビのＣＭで見たことがあったのですが、こんな裏話があるとは知りませんでした。しかし、温泉の熱を使って常夏の施設（東北のハワイ）を作り、炭鉱の女性たちをフラガールにするなんて発想がとんでもなくすごい！映画の中では古くから炭鉱で生きてきた人たちと、新しいものにすがり、取り入れていこうとする人たちの葛藤も描かれています。しかし、彼女たちは町のため、家族のため、そして自分自身のためにフラを必死に踊るのです。とにかく、泣かせるシーンが多い映画で、私は2時間の間に何回涙を拭った事か・・。そしてクライマックスのダンスシーンは圧巻。映画の後はハワイアンセンターでひと風呂浴びたかのような爽快感でした！主演のまどか役は松雪泰子。彼女は演技も良かったのですが、ダンスが最高でした。そして紀美子役は蒼井優。彼女のソロダンスのシーンは圧巻！そして南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代の怪演も要チェックです。
