トゥー・ブラザーズ
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ジャングルの奥深くを闊歩する荘厳を讃える虎がいた。雄の虎は雌の虎と目が合い、2匹は遺跡の中で結ばれる。そして数ヵ月後、そこには2匹の子虎たちがいた。いたずら好きな2匹は両親の虎も手がつけられないほど元気いっぱい。そんな幸せな家族の耳にたくさんの人間たちの足音が飛び込んできた。一匹の子虎を連れて、母虎は寺院から飛び出していく。そしてもう一匹の子虎を庇おうと父虎が牙をむいたとき、有名な白人ハンター、エイダンのライフルが火を噴いた。父虎は死んで担ぎ出され、子虎はエイダンの手に渡るが、彼の手を離れついにはサーカス小屋に辿り着く。母虎はもう一匹の子虎とジャングルに逃げ出すが・・・。数奇な運命を辿り、別々の場所で生きることになった2匹の虎。しかし、彼らは運命の糸に導かれ、再会の時を待っていた・・・・
血の味を覚えた虎は猛獣になるのよ・・・なんて爽やかな感動をくれる映画なんだろう。ジャン・ジャック・アノー監督といえば「スターリングラード」で度肝を抜くアクションを見せ、「セブン・イヤーズ・イン・チベット」では崇高な雰囲気を、「愛人・ラマン」でのセンセーション、そして古くは「薔薇の名前」の格調高さ・・と、実に色々なジャンルに取り組んでいる監督。その監督が「小熊物語」に続いて、動物を主役に置いた映画を作り上げた。この映画のクレジットで一番先に出てくるのはガイ・ピアースなのですが、主演はまぎれもなく2匹の虎の兄弟なのです。もちろん彼らにセリフはありませんが、すごい演技をするんですよ。しかも、昨今の動物映画にありがちなCGはほとんど使われていないとの事。誰もがトラ君たちの演技に感動させられてしまうこと、間違いないでしょう。言葉は通じなくても、きっと彼らの気持ちは伝わります。子供から大人まで楽しめる映画ですが、特に子供たちには見て欲しい映画です。