万引き家族
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東京の下町に住むある5人家族。しかし、彼らは赤の他人で血の繋がらない家族だった。彼らは生活費を補うために父子で万引きなどの犯罪を繰り返していた。そして娘は風俗勤務。しかし、彼らのいちばんの財源は老婆の年金だった。そんなある日、一家の父は息子と共に帰宅する途中、団地内で凍える幼い女児を発見する。見るに見かねた彼はその幼女を連れ帰り、家族に迎え入れることにするが・・・。
行き場のない人々が一人の老婆の家に集い、家族を装いながら暮らしている。血の繋がりのない彼らなのに、まさに「ホンモノ」の家族のようだ。それにしてもこの映画のキャラクターは秀逸。家族を演じる6人全員が主役と言ってもいい。彼らに最高の演技をさせたのは是枝監督の技量なのでしょうね・・。この6人全員を個々に褒め称える言葉を羅列したら大変な量になってしまうでしょう。この映画は今後も何度か観ることになると思いますが、今回特に印象的だったのは樹木希林と少年役の城桧吏君ですね。この二人、神懸っていました。でも次回観るときは、きっと違うキャラクターに目が行くと思います。タイトルはとんでもないけど、映画は暖かくて、優しくて、だけど残酷で・・・見応えある作品でした。