A.I.
© 2001 Warner Bros. Entertainment Inc. and Dreamworks LLC. All rights reserved.
近未来の地球はロボット技術の向上は目覚ましかった。そんな中で非常に精巧で、しかも感情を持ったロボットの開発が進んでいた。そしてついに新たな少年のロボットが完成した。彼の名はデイヴィッド。そして彼は「愛する」気持ちをインプットされ、ある夫婦の養子となる。そこで彼は両親の愛を得ようと、精一杯の愛情を両親に注ぐのだった。しかし、悪性の病気の末期症状にあった夫婦の「実の子」が奇跡的に回復し、夫婦の元へと戻ってくる。ついには家を追われることになり、一人森の中に取り残されるデイヴィッドとクマのぬいぐるみのロボットのテディ。しかし、デイヴィッドの中にインプットされた「愛する」気持ちと「愛されたい」という願望が、彼らを母親との再会の旅へと誘うのだった・・・・。
20年前にすでにA.I.の作品を作っていたスピルバーグ監督。まさに、今の時代を先取りした映画です。しかし、この映画は素晴らしかった。まずは映像。中盤以降はまさに脅威の映像のオンパレード。それは近未来の街の景色でもあり、そして続々と現れるロボットたちでもあります。当時のテクノロジーの粋を集めた映像の数々は圧巻でした。特にロボットたちにはビックリでした。しかし,やはりこの映画の面白さはストーリーでしょう。スピルバーグが書いた脚本は、まさに「未来版 ピノキオ」。この映画は鬼才スタンリー・キューブリックが生前に温めていた企画をスピルバーグが継承したもの。キューブリックがどのような構想を持っていたのかは,今となっては計り知れない。しかし、今作は完全なるスピルバーグ印の映画に仕上がっています。キューブリックだったら,どんな作品になったかはもちろん興味津々ですが、やはりこの映画はスピルバーグで良かったのでは?? ラストの「最良の1日」は生涯忘れることができないくらいの,最高のシーンでした。この映画を語るうえでどうしても必要なのがハーレイ・ジョエル・オスメントの演技。泣かせの演技の天才でしたね。