上映会マニュアル

上映会を成功させるためには『コツ』があります。
また事前に知っておくべき注意点なども含め
上映会に役立つ内容をアドバイス
させていただきます。

12/10人権デー映画上映会ガイド:人権問題を考える映画特集と新しい上映スタイル

12/10人権デー映画上映会ガイド:人権問題を考える映画特集と新しい上映スタイル

  1. 「人権デー」とは…
  2. 上映会で人権問題を伝える意義と心に響く作品の力
  3. 上映会で気をつけたい著作権の基礎知識とDVD使用の注意点
  4. 上映会におすすめの会場選びと人権デーらしい装飾アイデア
  5. 新しいスタイルの上映会

「人権デー」とは…

昭和23年(1948年)12月10日、国際連合第3回総会において「世界人権宣言」が採択されました。これは全ての人民と全ての国とが達成すべき共通の基準とされたものです。
この世界人権宣言は、人権保障の目標や基準を初めて国際的にうたった画期的なものであり、基本的人権尊重の原則を定めたものです。そして採択日である12月10日は、「人権デー(Human Rights Day)」と定められているのです。
現在でも部落差別(同和問題)、ハンセン病問題、いじめや虐待、性被害等のこどもの人権問題、そしてインターネット上の人権侵害、障害のある人や外国人、性的マイノリティ等に対する偏見や差別など、まだ多様な人権問題が依然として存在しています。
一人一人が様々な人権問題を、自分以外の「誰か」のことではなく、自分のこととして捉えること、そして互いの人権を尊重し合うことの大切さについて、認識を深めることが不可欠であり、問題の解決にもつながっていくのではないでしょうか。
そこで「人権デー」には、人権問題を深く考えるきっかけとなる映画で上映会を企画してみませんか?一緒に鑑賞することで私たちが普段気づきにくい社会の課題を、共に身近に感じることができるのではないでしょうか。

『あん』は、ある「どら焼き屋」に求人にやってきた一人の老女の過去を、「どら焼き屋」の店長と常連の女子中学生がたどっていきます。原作(著:ドリアン助川)は第25回読書感想画中央コンクール指定図書(中学校・高等学校の部)に選定された感動作です。

上映会で人権問題を伝える意義と心に響く作品の力

人権デーに映画上映会を開催するのは、人権問題をわかりやすく、心に残る形で伝える機会としてとても意義があります。映画は視覚や音声で感情に訴える力があり、登場人物の体験を通してリアルに人権について感じることができるのが魅力です。情報を聞くだけではわからない心の動きを引き出し、気づきを促してくれます。
上映会で一緒に映画を観た人々が感想を話し合ったり、思いをシェアすることも、さらに意識を高めるきっかけになるでしょう。そして映画を通して生まれた共感は、その後の生活の中での他者理解や、社会に対する意識の変化をもたらすかもしれません。人権問題を考える上映会は、心に深く残る貴重な時間となるでしょう。

『ケイコ 目を澄ませて』は、聴覚障害と向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子さんをモデルに、彼女の生き方に着想を得て、新たに生み出された物語です。

上映会で気をつけたい著作権の基礎知識とDVD使用の注意点

上映会を開く際には、著作権の確認を忘れずに行いましょう。市販のDVDは個人での視聴用であり、上映会のような公開の場で使用することはできません。権利者に対してDVDで上映会を行うための申請をすることが必要です。無断上映は著作権侵害にあたるため、法的なトラブルを避けるためにも事前の確認を徹底することが大切です。

上映会に使用したい作品については、ムービーマネジメントカンパニーにお問い合わせをいただければ、上映会での使用の可否をお調べして、該当作品の著作権者や配給会社に上映権の許諾の申請をいたします。たとえ非営利(無料)のイベントでもこの手続きを行うことが求められますので、適切な手続きを踏んで、安心して上映会を楽しめる場を提供しましょう。

『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は、ある大物映画プロデューサーの性的暴行を告発した2人の女性記者による回顧録を映画化した作品です。

上映会におすすめの会場選びと人権デーらしい装飾アイデア

人権デーの上映会を成功させるには、会場と装飾が重要です。参加者がリラックスできる場所を選び、規模に応じて公民館やイベントスペース、地域のホールなどが適しています。アクセスしやすい場所を選ぶと、多くの人が気軽に参加できるでしょう。
装飾は、シンプルで温かみのあるデザインが人権デーにふさわしいです。世界地図や人権に関する言葉をさりげなく飾り、キャンドルやライトで落ち着いた雰囲気を演出すると良いかもしれません。映画のテーマに沿った小物を加えることで、観る人がより作品に感情移入をしやすくなります。

『沈黙 -サイレンス-』は、遠藤周作の同名原作の映画化。江戸時代のキリシタン弾圧をポルトガル人司祭の目を通して描いた歴史ドラマです。

新しいスタイルの上映会

なかなか同じ時間に同じ場所に集まって上映会をすることが難しい場合もあります。特に障害をお持ちの方は会場に行くことさえできないかもしれません。
しかし、ムービーマネジメントカンパニーのオンライン上映システム(MOD)は自宅に居ながら、同じ映画を共有できる画期的なサービスです。オンライン上映会に参加する人数で申請をしていただければ、人数分のIDとパスワードを発行いたします。
一定の期間内はインターネットが繋がる環境であれば、IDとパスワードを使って該当の映画を鑑賞することができます。「MOD」のサービスを使えば、より便利に映画を多くの人たちと一緒に体感することができるでしょう。これも上映会の新しいスタイル
詳しくはこちらのページをご覧ください。

→オンライン上映会(MOD)はこちら

『破戒』は、島崎藤村原作の不朽の名作の映画化作品。「なぜ自分の故郷を語れない。なぜ好きな人に気持ちを伝えることができない。」と自らの出自に苦悩する主人公が描かれています。

また、『それでも夜は明ける』は、12年間を奴隷として過ごしたある黒人音楽家の人生の回顧録です。

是非この「人権デー」の時期に、自分以外の「誰か」のことではなく、自分のこととして捉えること、そして互いの人権を尊重し合うことの大切さについての学びや気づきを、上映会を通して体験していただければと思います。

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