ブタがいた教室
© 2008 「ブタがいた教室」製作委員会
新人教師の星は6年2組の担任をすることになった。その初日、彼は一匹のブタを教室に連れて行った。そしてこのブタを育ててみんなで食べることを提案する。彼は「命」ということについて、ブタを通して一緒に学んでいくことを提案した。生徒たちはブタにPちゃんと名前を付け、クラス全員でPちゃんの世話をした。教師やPTAからは反発の声もあったが校長のバックアップでなんとか事なきを得た。Pちゃんがみるみる育ってきてついに食べごろを迎えた。ペットのように大事に育ててきたPちゃんを今さら食べるなんて・・。しかし、卒業が近づきPちゃんについての「処置」をどうするかで生徒たちは大いに悩み、そして語る。このまま生かすのか?食肉工場に送るのか??果たして最後に導き出された答えとは??・・・
先生、命の長さは誰が決めるんですか??・・・・これは実際にあった話で、NHKでドキュメンタリーとして放送もされ反響を呼んだらしいです。(私は未見)この先生のアイデアに賛否両論はあるでしょうが子供たちに「命」を教えること、そしてそういう「命」を食べて私たちが生きていることを考えさせるにはすごく良い授業だったと思います。実際にこの映画に出演した子供たちは白紙の台本を渡され、この環境の中に放り込まれて本当に悩んだり、語ったり、時には喧嘩をしたりもしたそうです。そこで映画の中で最後に導き出された答えは・・・。言いませんが、これも賛否両論あると思います。私もこの方法が本当に良かったのかどうかは分かりません。それにしてもこの映画は泣けた!子供たちが必死になってPちゃんの行く末を考え、そして意見を述べていく。映画を見ている間は誰もがきっとこのクラスの生徒で、Pちゃんのために何が出来て、何がベストなのかを必死で考えると思いますよ。星先生役は彼以外にはいないのではないかと思えるくらいハマリ役だった妻夫木聡。子供たちとの息もピッタリでした。そして彼を支える校長役は原田美恵子、同僚役で田畑智子、いつもネガティブなことばかり言う教頭役には大杉漣。