東京ゴッドファーザーズ
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今週のイチ押し:新宿のホームレスのギンちゃん、ハナちゃん、そしてミユキの3人はクリスマスの夜にごみの山の中で赤ん坊を見つける。ドラッグ・クイーンのハナちゃんはこの子は天からの授かり物と大はしゃぎ。勝手に「清子」と言う名前までつけてしまう。こうして3人は赤ん坊の名付け親(ゴッドファーザー)になったのだ。3人は清子の親を探して、ひと目親の顔を見てから、直接清子を返すことにした。雪の降り始めた東京の街で3人は行動を始める。自称元競輪選手だったというギンちゃんの知られざる過去が暴かれ、ハナちゃんも決して戻らないと誓った古巣を訪ね、そしてミユキは偶然父親と顔を合わせ・・・と、次々と事件が彼らを襲う。そしてついに清子を捨てた張本人を見つけ出すが・・・
俺たちはただのホームレスだ。アクションスターじゃない・・・アニメーションには、アニメーションにしかできない独特の世界を持っていますよね。しかし、今監督のアニメの登場人物は実写以上にリアルだ。それゆえしっかりした声優を使わないとキャラクターの良さが引き出せない。とにかく、今回も主演の3人のキャラクターが最高なんですよ。次々と信じられないような事件が彼らを襲うのですが、それが実に楽しくて、悲しくて・・・。映画を見始めてすぐにこの3人がめちゃめちゃ好きになってしまいました。そのリアルさは人物だけではなく、街の描写も細部まで実にリアルに描かれています。オープニングのクレジットでは、街の看板やネオンにキャスト・スタッフの名前は出るのですが、その辺りの演出は大好きです。監督は「Perfect Blue」「千年女優」の今敏。映画の中で、レンタルビデオ屋さんに、しっかりこの2作品のポスターが貼ってありました!)3作目にして最高傑作を送り出した感があります。声優はギンちゃん役は江守徹、ドラッグ・クイーンのハナちゃんはワハハ本舗の梅垣義明、ミユキは岡本綾。 この3人はアニメのキャラクターとピッタリでした!!きっとこの映画を見終えたら、誰もが笑顔になれるでしょう。