コーダ/あいのうた
© 2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS
高校生のルビーは、4人家族の中で唯一の健聴者。その為、彼女は幼い頃から家族の手話の通訳係。毎朝、父親と兄と一緒に漁に出るのが彼女の日課で、しかも重要な仕事を任されている。しかし、ルビーも普通の女の子。新学期になり歌うことが大好きなルビーは、密かに憧れているマイルズと同じ合唱部に入る。彼女の歌を聴いた顧問のV先生は、彼女の才能を見出し、名門のバークリー音楽大学を薦める。しかし、家族にはルビーの助けが必要不可欠だった・・・
俺たちのために、自分の夢をあきらめるな!・・・これは兄のセリフです。それにしても強烈な映画でした。感動しすぎて映画が終わった後、しばらく席を立てませんでした。ルビーの家族は障害を持っていて不自由な事も多いのですが、作品では障害の辛さをフォーカスせず、青春映画として、そして家族の絆の映画として最高レベルの作品に仕上がっています。そして作品に使用されている音楽もすてきです。個人的に一番の素晴らしかったシーンが校内のコンサートのシーン。そこで訪れる長い沈黙。こんな演出は初めてです。そして涙の大放出は音大のオーディションのシーン。今、思い出してもウルウルしてしまいます。これから何度でも観たい作品です。サンダンス映画祭で四冠受賞も納得です。ルビー役はエミリア・ジョーンズ。とてもキュートです。彼女の家族役は実際に聴覚に障がいを持っています。そしてこの作品で父親役のトロイ・コッツァーが見事にアカデミー最優秀助演男優賞を獲得しました。